「子どもを信じましょう」
不登校の子育てをしている時、
私はこの言葉を何度も聞きました。
学校に行かなくても大丈夫。
子どもの力を信じてあげましょう。
親が手放せば、子どもは自分で歩き始める。
頭では、分かっていました。
でも私は、どうしてもできなかったんです。
学校へ行かない息子を見れば不安になる。
昼夜逆転してゲームをしている姿を見れば、
「このままで大丈夫なの?」
と思う。
何とかしなきゃ。
この子を変えなきゃ。
そう思っていました。
でも今振り返ると、私は単に
「息子の将来が心配だった」だけじゃなかったんです。
私は「ちゃんとした子」を育てたかった
私は8歳の時に父を亡くしました。
女手一つで私たちを育ててくれた母を、私はずっと尊敬していました。
母は、
「子どもがいるから頑張れる」
「子どものためなら何でもできる」
そんな人でした。
だから私の中にはいつの間にか、
「子どものために尽くすことが、母親の愛」
という価値観ができていました。
そしてもう一つ、
「子どもに問題が起きるのは、親がちゃんとしていないから」
という怖さも持っていました。
だから息子が学校へ行かなくなった時、
私の中では、
「この子、大丈夫かな」
だけじゃなく、
「私がちゃんとした母親じゃなかったから、この子がこうなったんじゃないか」
という怖さまで動いていたんです。
そりゃ、手放せない。
「学校なんて行かなくてもいいよ」
なんて、心から言えるわけがなかった。
声かけだけを変えても、うまくいかなかった
「Iメッセージで伝えましょう」
「否定せずに話を聞きましょう」
もちろん、そういう方法も大切です。
でも、当時の私にはそれだけでは足りませんでした。
だって心の奥では、
「このままじゃダメ」
「変わってほしい」
「ちゃんとしてほしい」
と思っていたから。
どれだけ優しい言葉を選んでも、
私が息子を見るフィルターは、
「この子は今のままじゃダメ」
だったんです。
そして、関係はどんどん悪くなりました。
何を言っても聞く耳を持ってくれない。
私の場合は、暴力で返ってくるところまでいきました。
だから私は、息子への声かけを探すことより先に、
自分に矢印を向けること
が必要だったんです。
「私はどうして、こんなに怖いんだろう?」
「私はこの子を、どんな目で見ているんだろう?」
「本当に息子の問題だけなんだろうか?」
一つずつ、自分の中を見ていきました。
子育てのゴールは「正しく育てること」じゃない
今、小さなお子さんを育てているお母さんも、
「YouTubeを見せすぎかな」
「ここは怒っていいのかな」
「こんな声かけで自己肯定感が下がらないかな」
って、たくさん悩むと思います。
私もそうでした。
もちろん、一つ一つの関わり方も大切。
でも、もっと長い目で見た時、
私が子育てで一番大切だと思っているのは、
何があっても、この子なら大丈夫と信じられること。
子どもが親の思い通りに歩かなくなった時にも、
「この子には、自分の人生を生きていく力がある」
と信じられること。
私はそこにたどり着くまで、ものすごく遠回りしました。
だからこそ、
今お子さんが3歳でも、5歳でも。
10年後の親子関係のために、
今から知っておいてほしいと思っています。
子どもを変える方法を探す前に、
私はこの子をどんな目で見ているんだろう?
そこに気づくことから、親子関係は変わり始めるのだと思います。
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